はと X脚 変形性膝関節症 骨切り記録

10才で左膝外側円板状半月板摘出、40代で同膝の末期の変形性膝関節症。生まれつきのX脚で外反が増悪。45才で遠位大腿骨骨切り術を受けたので、その記録。

術後331日 もうすぐ1年

最近は外来の時しかこのブログを書いていない。

 

私が参考にしてきた骨切りの人たちのブログも、術前術後をピークにいつのまにか途絶えている。

 

私は定期的に膝情報を発信し続けるぞ!膝のことならいくらでもネタがある!と思っていたのに、このブログも気づけば途絶えそうな勢い。

 

理由はといえば、膝のことを考えなくなっているからだ。

 

これは実は、かなり嬉しい状態である。

 

術前は膝のことを考えざる得なかった。

立てば痛いし動けば痛いし、座ってジッとしていて安堵するのも束の間、ちょっと捻れば激痛。

 

なので最近、フト気づくと膝のことをすっかり忘れていて、「わー!健康の人はこんな風に過ごしているんだな!」とあらためて感動した。

 

虫歯が痛むときみたいなものかな?

私の膝痛は何十年も続いていたので、今はあの苦行から解放されて幸せな気持ち。

 

日が経つにつれ、先生方への感謝の気持ちが募る。

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どんどん神格化されていく私の中の先生

私の脚を治してくださって、本当にありがとうございます;;

最近は、階段を駆け上がることができるようになった。

かなりいいバランスで、身体を押し上げるようにのぼることができる。

使えるようになったのは膝というよりも、膝回りからお尻にかけての筋肉が、自分の意のままに使えるようになってきた感じがする。

 

でもなぜか、駆け下りることはできないw 手すりをもたないと、前にのめって転びそうで怖い。

バスで降りる時、焦って手すりを持って遠心力で降りていて、ポールダンスみたいになってしまい恥ずかしい。

おりるほうも、いつか慣れてくるのかな?

 

私の場合、元が曲がり過ぎていたので、膝以外の組織が急にまっすぐになった脚と連動するのに時間がかかっている気がする。

運動が得意な人なら、身体感覚が優れていて、回復が早そう。

 

もうすぐ1年の時点で、この手術を振り返ると「やって良かった!」と思う。

 

やらなかった時のことを考えたら恐ろしい。

仮にここまでバランスが良くならなかったとしても、膝の激痛から解放されるだけも、やって良かったと思う。

 

手術が合うかは人それぞれ、と思っていたけど、脚の変化を体験してみて、かなり良いものだと思えるようになってきた。
変形性膝関節症で耐えがたい痛みに耐えている人たちに、骨切り術をおすすめしたい、と、やっと思えるようになってきた。

 

骨切り術は「手術したら病気が治る」みたいな感じではない。

やった後は自分の身体次第というか。思ったより、回復にかかる時間が長い。

新しい角度になるので、術後のリハビリはすごく大事だと思う。我ながら、リハビリは頑張ったと思う。

理学療法の先生の言うことを聞けない人(体重を増やしてしまう、筋力をつけない、回復期に無理する、自己流でトレーニングしてしまう人)は、要注意だと思う。

 

「こんな動き何に効くのか・・・」っていう地味な動きが、「あー、正しく歩く時、本当にここ使うんだなー」と今につながっている感覚がある。

今までの歩き方と違うので、先に理解できるわけがない。

 

出来ない時に根拠を説明されても「フーン」としか思わなかった。身体で体感して、やっとありがたみが分かった。 

 

あと、私は患側が半月板が無く酷く曲がっていて、健側はナチュラルなX脚だったけど、患側を治してみたら、健側が実はすこぶる健康な脚だと知った。

健側も度々痛みがあったので、同じくらい悪くなっていると思っていた。

バランスが良くなったら、まったく痛まない。

すごく変な負担をかけていたんだと思う。

 

両脚が悪い人は、両脚が新しい歩き方を学習しなければならず、大変そう。

どっちにも負担をかけられないというか。

 

私のような、外傷性の変形性膝関節症で、X脚で、片側で、という人がどれほどいるか分からないけど、もし同じ状態で困っている人がいたら、参考になるといいなと思う。